生体肝移植における門脈、肝動脈、胆管に対する再建の工夫
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- 原田 昇
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 伊藤 心二
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 冨山 貴央
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 森永 哲成
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 利田 賢哉
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 中山 湧樹
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 武石 一樹
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 戸島 剛男
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 長尾 吉泰
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 冨野 高広
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 栗原 健
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 小斉 侑希子
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 前田 貴司
- 九州大学大学院消化器・総合外科
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- 吉住 朋晴
- 九州大学大学院消化器・総合外科
説明
<p>【背景】生体肝移植における門脈走行異常や肝動脈破格、胆管に対する再建術は高度な手技が必要とされる。【目的】今回静脈グラフトを用いた門脈再建術、バックテーブルでの肝動脈形成を用いた再建術及び動注療法によりレシピエント肝動脈が使用不可能であった症例及び顕微鏡下胆管再建について報告する。【方法】症例1:先天性門脈欠損症に対して拡張右胃大網静脈-左内頸静脈グラフトを用いて門脈再建した。症例2:アラジール症候群の1歳男児に対して、外側区域グラフトを用いて生体肝移植を施行した。肝グラフトにおいてA2(右胃動脈から派生)及びA3+4+胆嚢動脈の2本の肝動脈を認めた。症例3:肝癌に対する動注療法後肝動脈が再建不能であった症例を報告する。【結果】症例1では門脈再建後血流量は460mL/min、術後1年3ヶ月で経過良好である。症例2ではバックテーブルで顕微鏡を用いて1穴に形成し、レシピエント右肝動脈とin-situで再建した。再建後エコー血流は良好だった。症例3では術中判断で右胃大網動脈を用いた再建を施行し、肝動脈血流量は110mL/minと良好だった。胆管再建について顕微鏡下胆管再建を供覧する。【まとめ】門脈再建には十分な術前評価と術中所見に基づいた再建が必要とされる。肝動脈複数再建の必要な生体肝移植において、顕微鏡下バックテーブル動脈形成は有効である可能性があり、複数回の動注療法後では、他の再建動脈を常に選択肢としておく必要がある。</p>
収録刊行物
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- 移植
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移植 57 (Supplement), s195_2-s195_2, 2022
一般社団法人 日本移植学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390013728848269312
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可