設置から7年が経過した農業用水路の護岸木柵工の杭の劣化度

書誌事項

タイトル別名
  • AGING DEGRADATION OF WOODEN PILES USED AS RETAINING WALLS ON AGRICULTURAL WATER CHANNEL FOR SEVEN YEARS

抄録

<p> クリークと呼ばれる有明海沿岸地域の農業用水路は,古くから護岸がない素掘りで供用されてきたが,長年の供用により崩落が生じている.クリークはその延長が膨大であるため護岸の保全は自治体の大きな負担となっている.護岸工のうち,コンクリート製のものは高耐久であるが高コストであり,全てをこれで整備する予算はない.一方で木製のものは安価ではあるが,積極的な耐久性向上策は採られていない.逆に言えば,樹種を選び防腐処理を行い断面を大きくして工法を工夫すれば耐用年数の飛躍的な向上が図れる可能性がある.そこで,2014年に高耐久実証試験柵が設置された.これにあわせて,その後の耐久性を検証するための試験材が設置された.本文は,この柵を1セット引き抜き,劣化度の検討を行った結果を報告するものである.その結果,実証試験柵の7年後の機能は十分であることと,防腐処理をする,樹種を選ぶ,木取りのひとつでも工夫することで耐久性を向上させられることがわかった.</p>

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