多職種による中心静脈ライン関連血流感染症予防の有効性に関する検討

  • 濱名 哲大
    地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター薬局
  • 大橋 明歩
    地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター薬局
  • 吉村 旬平
    大阪大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 藤田 敬子
    地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター薬局
  • 藤見 聡
    地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪

書誌事項

タイトル別名
  • Impact of team-based approach on preventing central line associated bloodstream infection in critically ill setting
  • タショクシュ ニ ヨル チュウシン ジョウミャク ライン カンレン ケツ リュウカンゾメショウ ヨボウ ノ ユウコウセイ ニ カンスル ケントウ

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抄録

<p>背景:中心静脈ライン関連血流感染(CLABSI)を予防するためには,不要な中心静脈カテーテル(CVC)を早期に抜去することが重要である。われわれは医師,看護師,薬剤師による医療チームでCVCの必要性を議論し,不要と判断した時点で主治医にCVCの抜去を提案している。本研究の目的は,チームの介入により,CVC留置期間を短縮し,CLABSIの発症を抑制できるかを評価することである。方法:本研究は当院の集中治療室に入院し,CVCを挿入した患者を対象とした後方視的対照研究である。患者を従来群と介入群に分類した。主要評価項目は CLABSIの発症とし,副次的評価項目は,CVC留置期間,死亡率などとした。結果:対象患者は従来群311例,介入群324例となった。介入群ではCLABSIの発生が有意に減少し[オッズ比0.262(95%信頼区間0.074-0.929,p=0.030)],CVC挿入期間は有意に短縮した(4日 vs 6日;p<0.001)。他の副次評価項目に群間差はなかった。結論:チームによるCVCの必要性を評価することにより,CVC留置期間は短縮し,CLABSIは減少する可能性が示唆された。</p>

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