マルチステートモデルの理論とがん臨床研究への応用

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タイトル別名
  • Multistate Models for the Analysis of Oncology Data

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説明

<p>がんの臨床研究では生存時間解析の役割が大きいが,興味あるイベント以外のイベントは打ち切りとするような標準的生存時間解析が主に使われている.複数のイベントを取り扱う競合リスク解析,さらにこれを拡張したマルチステートモデルを適用することで,臨床データからより多くの有用な情報を引き出すことが可能となり,多彩なクリニカルクエスチョンに取り組むことができる.本稿は,マルチステートモデルによる解析になじみのない臨床家および生物統計家にとっての理論と応用の導入となることを目指す.survivalパッケージのmgus2データセットを用いてRコードの解説を行い,胃癌緩和的放射線治療の多施設共同前向き観察研究のデータを例に取り,応用上のポイントを解説する.理論,Rコード,臨床データ解析のいずれの解説においても,標準的生存時間解析,競合リスク解析,マルチステートモデルが一つの枠組みで捉えられる点を意識している.</p>

収録刊行物

  • 日本統計学会誌

    日本統計学会誌 52 (2), 221-267, 2023-03-01

    一般社団法人 日本統計学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390013795251449984
  • DOI
    10.11329/jjssj.52.221
  • ISSN
    21891478
    03895602
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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