精神疾患の親を持つ子どもが成人後に認識した生きづらさとその要因に関する質的記述的研究

  • 髙坂 日由香
    大阪大学医学部附属病院 前大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
  • 蔭山 正子
    大阪大学高等共創研究院 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A Qualitative Descriptive Study about the Living Difficulties and Factors of Adult Children of a Parent with a Mental Illness: Focused on Mother with Schizophrenia-spectrum Disorder
  • 精神疾患の親を持つ子どもが成人後に認識した生きづらさとその要因に関する質的記述的研究 : 統合失調症圏の母親に関して
  • セイシン シッカン ノ オヤ オ モツ コドモ ガ セイジン ゴ ニ ニンシキ シタ イキズ ラ サ ト ソノ ヨウイン ニ カンスル シツテキ キジュツテキ ケンキュウ : トウゴウ シッチョウショウケン ノ ハハオヤ ニ カンシテ
  • ~統合失調症圏の母親に関して~

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抄録

<p>目的:精神疾患の親を持つ子どもが成人後に認識した生きづらさとその要因はどのようなものかを記述することを目的とした.</p><p>方法:精神疾患の親を持つ成人7人に個別の半構造化面接を実施し,質的記述的に分析した.</p><p>結果:研究協力者の親は6人が統合失調症,1人が妄想性障害だった.成人後の生きづらさには,【母親との関わりや思いが自分の人生の足枷となっている状態】,【母親と過ごす中で行動,思考の癖がしみついた後遺症のような状態】,【親から学べるはずの生きる術が乏しい状態】,【トラウマ体験にとらわれている状態】,【本来の自分や,自分で自分のために生きることがわからない状態】,【他の家庭環境と比べて辛くなる状態】があった.</p><p>結論:生きづらさは様々な要因から引き起こされ,強化されたと認識されていた.成人後の生きづらさを社会が知り,支援や治療を進めること,子ども時代から家族支援を進めていく必要がある.</p>

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参考文献 (11)*注記

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