TRIAM-1Mにおけるプラズマ対向材料の損傷およびその表面での再堆積層の形成

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タイトル別名
  • Radiation Damage and Redeposited-Layer formation on Plasma Facing Materials in the TRIAM-IM
  • TRIAM-1M ニ オケル プラズマ タイコウ ザイリョウ ノ ソンショウ

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抄録

長時間放電時の材料損傷およびスクレイプオフ層 (SOL: Scrape Off Layer) で形成される再堆積層に関する知見を得ることを目的として,TRIAM-1M (Tokamak of Research Institute for Applied Mechanics) でコレクタープローブ実験等を2回行った.1回目は真空容器壁面位置で,2回目は真空容器壁面位置よりもプラズマに近い位置で試料をトカマクプラズマにさらした.その結果,プラズマ中から飛来する2keV以上の高エネルギー成分の荷電交換中性粒子による照射損傷が観察された.また,いずれの実験でもプラズマ中の不純物原子の堆積による再堆積層の形成が確認できた.1回目の実験では微細な結晶粒をもつ再堆積層が観察され,Fe, Cr, Niの多成分系に酸素および炭素の軽元素が含まれていることが明らかになった.また.2回目の実験では主成分がMoで粒成長した再堆積層が観察された.この様な再堆積層の形成はリミター面に対する位置に強く依存しており,リミター面から真空容器の外側方向へ5mmの位置と17mmの位置である真空容器壁面との間でエロージョンと再堆積層の形成が起こる条件との遷移が起こっていることを示した.以上のような損傷の導入,再堆積層の形成といったプラズマ対向材料の表面変質は材料の劣化や水素リサイクリングに大きな影響を与えると考えられる.さらに1回目の実験では再堆積層と水素粒子の注入の相乗効果によると考えられるブリスタリングおよびフレーキングが観察された.この様なフレーキングによる原子塊としての混入を不純物のプラズマヘの混入の過程として考慮する必要があることを指摘した.

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