大正期における教師の学びの場の諸相:宮城県における童謡教育を中心に

書誌事項

タイトル別名
  • Various Aspects of Teachers’ Learning Places in the Taisho Era : Focus on nursery rhyme education in Miyagi Prefecture
  • タイショウキ ニ オケル キョウシ ノ マナビ ノ バ ノ ショソウ : ミヤギケン ニ オケル ドウヨウ キョウイク オ チュウシン ニ

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抄録

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科研費JP22K02413の助成を受けた「『赤い鳥』時代の童謡詩人スズキヘキの生涯と活動の全貌の解明」で,大正から昭和にかけて活躍した童謡詩人・児童文化活動家スズキヘキが残した手紙,日記類のデータ化と分析を行うが,本論文はその成果の一部として,宮城県の大正時代の教師たちの学ぶ姿を考察したものである. スズキヘキは芸術教育と大正自由教育に関心を持つ教師たちとも交流し,ヘキが残した資料の数々から教師たちの日々の活動の様子も明らかとなる.近年,学び続ける教師が求められており,教師が学び続けるための場と環境を整備することは急務だが,その手がかりを歴史に求めることも必要である.そこで本論文は,スズキヘキ資料を中心として,当時の教師たちの学びの場と学ぶ姿に焦点を当てて考察した.大正時代は教育の新しい潮流として児童中心主義と芸術教育を含めたいわゆる大正自由教育が勃興し,意欲的な教師たちは研鑽の場を積極的に求めていた.宮城県でも,宮城県教育会が発行した『宮城教育』誌上での実践報告や教育論争,成城小学校など新しい教育を実践する学校への授業見学など,今日の教師たちの学ぶ姿の原型を垣間見ることができる. スズキヘキが残した資料から明らかとなる教師たちの学ぶ姿と場から,今日の学び続ける教師の原像を探る.

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