ILAE2017年てんかん発作型の操作的分類の使用指針

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タイトル別名
  • Instruction manual for the ILAE 2017 operational classification of seizure types
  • Instruction manual for the <scp>ILAE</scp> 2017 operational classification of seizure types

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説明

<p>国際抗てんかん連盟(ILAE)2017年てんかん発作型分類の発表論文と同時発表の続編となる本稿では,当該分類を使用する際の指針を提示する。この分類について,表,関連用語集,新旧用語対応表,推奨される略語,具体的な症例を用いて解説する。本分類では,現場で求められる分類の詳細度に応じて基本版か拡張版かを選択できる。てんかん発作は,発作の主要な徴候および症状(発作症候)に基づいて焦点起始発作,全般起始発作,起始不明発作の各カテゴリーに分類される。焦点発作はいずれも任意で,意識(awareness)が保たれているか障害されているかによって、さらなる分類が可能である。発作経過中いずれかの時点で意識障害がみられる場合,その発作は焦点意識減損発作となる。焦点発作はさらに任意で起始時の運動徴候および症状によって,脱力発作,自動症発作,間代発作,てんかん性スパズム,運動亢進発作,ミオクロニー発作,強直発作に分類することができる。非運動起始発作では,自律神経発作,動作停止発作,認知発作,情動発作,感覚発作を呈する。発作型は最も早期に出現した顕著な症状によって規定されるが,その後は他の徴候および症状に進展してもよい。焦点発作は両側強直間代発作に進展することがある。全般発作では起始時から両側大脳半球ネットワークが巻き込まれる。全般運動発作には脱力発作,間代発作,てんかん性スパズム,ミオクロニー発作,ミオクロニー脱力発作,ミオクロニー強直間代発作,強直発作,強直間代発作がある。全般非運動発作(欠神発作)には定型欠神発作,非定型欠神発作,あるいは顕著なミオクロニー運動や眼瞼ミオクロニーを呈する発作がある。起始不明発作であっても臨床的特徴が明らかであれば、運動発作,非運動発作,強直間代発作,てんかん性スパズム,動作停止発作への分類が可能である。ILAE2017年てんかん発作型分類に関する本「使用指針」は,新たな分類体系の導入に役立つものと期待される。</p>

収録刊行物

  • てんかん研究

    てんかん研究 37 (1), 24-36, 2019-06-30

    一般社団法人 日本てんかん学会

被引用文献 (20)*注記

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参考文献 (13)*注記

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