産婦人科のいま
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- 馬場 長
- 岩手医科大学医学部,産婦人科学講座
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抄録
女性の生活スタイルが多様化するに従って,産婦人科が社会から求められる役割は変化してきた.晩婚・晩産化に伴う出生数の低下とハイリスク妊娠率の上昇から,手のかかる分娩に対応できる分娩施設への集約化と生殖医療の充実が進んでいる.経済的余裕ができてから健児を得たいという社会的ニーズに応えることが今やわれわれの最大のミッションとなっている.また,月経周期は妊娠に欠かせないシステムではあるが健康維持に欠かせない生理現象ではなく,月経に随伴する諸疾患による女性の心身への影響による社会経済的損失も大きい.産婦人科には女性活躍時代を支えるヘルスケアプロバイダーとしての役割も求められている.当科でも積極的にホルモン製剤を用いた月経周期管理,根治性と低侵襲性を兼ね備えた腹腔鏡手術やロボット手術を推し進めてきた.産婦人科に求められる社会ニーズにたゆまず対応し,これからも岩手の女性の健康に寄り添う.
収録刊行物
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- 岩手医学雑誌
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岩手医学雑誌 74 (6), 199-206, 2023-02-01
岩手医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390013972156373632
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- ISSN
- 24340855
- 00213284
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可