鼻腔から脱出した化膿性肉芽腫の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of pyogenic granuloma that deviated from the nasal cavity

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説明

<p>化膿性肉芽腫は、皮膚や粘膜に発生する炎症細胞浸潤と毛細血管増生を特徴とする良性病変である。軽微な外傷、感染、内分泌的不均衡を契機に急激に発症し、持続的で止血に難渋する鼻出血を来すことがある。今回われわれは、抗血小板薬服用中の高齢女性の鼻腔に発生した化膿性肉芽腫が、急速に増大し鼻腔外へ逸脱した症例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。患者は 76 歳、女性。狭心症のためにアスピリン、クロピドグレルを服用していた。繰り返す右鼻出血のため当院受診。右鼻腔から逸脱する出血性腫瘍を認めた。CT、MRI は、右鼻中隔前方に基部を有する 30 mm 大の血流豊富な腫瘍を認めた。全身麻酔下に内視鏡下鼻腔腫瘍摘出術を行い、病理検査の結果から化膿性肉芽腫と診断された。術後経過は良好で約 5 年経過するが再発を認めていない。</p>

収録刊行物

  • 耳鼻と臨床

    耳鼻と臨床 68 (2), 114-119, 2022-03-20

    耳鼻と臨床会

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