海・河川水温を考慮した通し回遊魚の生息確率評価に基づく水温変動に対する応答の評価

書誌事項

タイトル別名
  • EVALUATION OF IMPACT ON DIADROMOUS FISHES BY CHANGES IN BOTH SEA AND RIVER WATER TEMPERATURE

抄録

<p> 海・河川域双方を生息場とする通し回遊魚3種(カマキリ,シマウキゴリ,スミウキゴリ)を対象に,海・河川水温を加味した気候変動による影響を評価した.1980年代~2010年代の水温の公共観測値を1級水系ごとに整理し,沿岸・河川河口域の月別の平均値と変動勾配を得た.水温を含む生息環境条件を説明変数とし,生息有無を評価するモデルを構築し,変数の重要度を比較した.また,構築したモデルで将来の想定水温での生息可能性を評価した.その結果,カマキリ,スミウキゴリでは2月海水温,シマウキゴリでは4月河川水温が生息確率へ最も強く影響する水温に抽出された.水温の変動勾配は海域(+1.29℃/100yrs)よりも河川河口域(+3.93℃/100yrs)で大きく,将来の想定水温では3種ともに河川水温上昇による制限がより強いことが示唆された.</p>

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参考文献 (10)*注記

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