頚髄損傷者に特化した上肢機能評価Capabilities of Upper Extremity Test(CUE-T)の信頼性,妥当性,反応性の検証

  • 神保 和正
    茨城県立医療大学大学院保健医療科学研究科 千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 白石 英樹
    茨城県立医療大学作業療法学科
  • 宮田 一弘
    茨城県立医療大学理学療法学科
  • 唯根 弘
    茨城県立医療大学作業療法学科
  • 高浜 功丞
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 吉村 友宏
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 岡 駿之介
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 筧 麻里
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 村上 菜穂
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 安森 太一
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション治療部
  • 菊地 尚久
    千葉県千葉リハビリテーションセンターリハビリテーション科

書誌事項

タイトル別名
  • Reliability, Validity, and Responsiveness of the Upper Extremity Test for Spinal Cord Injury
  • ケイズイソンショウシャ ニ トッカ シタ ジョウシ キノウ ヒョウカ Capabilities of Upper Extremity Test (CUE-T)ノ シンライセイ,ダトウセイ,ハンノウセイ ノ ケンショウ

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抄録

<p>はじめに:頚髄損傷(cervical spinal cord injury:CSCI)者の詳細な上肢機能評価は数が少ない.Capabilities of Upper Extremity Test(CUE-T)はCSCI者に特化した上肢機能評価であるが,本邦での報告は乏しい.本研究はCUE-Tの信頼性,妥当性,反応性を検証した.</p><p>方法:回復期,慢性期CSCI者に対して信頼性(評価者間信頼性,内的一貫性)の指標(weighted kappa係数,級内相関係数,Cronbachのα係数)を算出した.また,他の上肢機能評価や日常生活活動評価との相関係数を算出し,妥当性を検証した.さらには,一定期間の間隔で2度評価を行い,CUE-Tと他の評価の変化量の相関関係による反応性とstandardized response mean(SRM)を用いた変化の敏捷性の検証を行った.</p><p>結果:Weighted kappa係数は0.61~1.00,級内相関係数は0.9以上,Cronbachのα係数は0.9以上となった.CUE-Tと他の評価法は中等度から強い相関関係を示した.また,CUE-Tと他の評価法の変化量は有意な相関関係を示し,SRMは0.8以上となった.</p><p>考察:本邦においてCUE-TはCSCI者の上肢機能評価としての良好な信頼性,妥当性,反応性が示された.今後は,CUE-Tの解釈可能性を検証し,本邦における普及を検討していきたい.</p>

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参考文献 (24)*注記

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