離乳食場面に見られる父子・母子の情動表出の特徴と幼児期の父親・母親に対する子どものアタッチメント安定性との関連

書誌事項

タイトル別名
  • Association of Characteristics of Father-child and Mother-child Emotional Expression during Weaning Meal Times with Children's Attachment Security toward their Fathers and Mothers in the Toddler Period

抄録

本研究では、離乳食場面における父子、母子それぞれの情動表出の特徴、乳児のネガティブな情動表出直後の父親・母親の情動表出の特徴を捉え、それらが幼児期の父親・母親に対する子どものアタッチメント安定性とどのように関連するかを検討した。まず、生後9ヵ月以内の乳児のいる家庭にて、親が乳児に離乳食を与える様子をビデオ撮影した。そして、その対象児が2歳前後の時点で再度家庭訪問し、親へのアタッチメント安定性をAQS にて測定した。2時点での父母データが揃っている4組(8ケース)を対象に、①父子および母子の各種情動(ポジティブ・ニュートラル・ネガティブ)表出頻度(率)、②乳児のネガティブな情動表出直後の父親および母親の各種情動表出頻度(率)を算出した。そして、これらの特徴と幼児期の子どものアタッチメント安定性との関連を検討した。ケース数が少ないため統計処理は行っていないが、乳児の明瞭な情動表出と親のポジティブな情動表出の均衡が取れているケースにおいて、子どものアタッチメント安定性が高い可能性が示された。一方、アタッチメント安定性の低い子どもとその親に限った特徴は、今回は示されなかった。

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