医学書テキストのたとえる表現(2)―接尾辞「状」の特徴

書誌事項

タイトル別名
  • Illustrating Expressions in Medical Texts (2): Characteristics of the suffi x “jou”

抄録

Hitotsubashi University / NINJAL

Hitotsubashi University

会議名: 言語資源ワークショップ2022, 開催地: オンライン, 会期: 2022年8月30日-31日, 主催: 国立国語研究所 言語資源開発センター

本研究では医学書テキストにおける「たとえる表現」の一端を明らかにする目的で接尾辞「状」に注目し、用法を分析した。調査には医学書5冊(約450万語)のデータを用いた。分析の結果、前接する語には「S、線」など形そのものを表すもの、「粥、海綿」など質的な様子も表す語、「嚢胞、結節」などの部位が変化した形を表す語が多く、後接する語には「血管、結腸」などの体の部位や「陰影、硬化」など病態を表す語が多かった。「状」の後は名詞が最も多いが、3割程度は「の」を介した名詞修飾や「に、と」などを介した動詞修飾用法であった。『現代日本語書き言葉均衡コーパス』の書籍に付与されたNDC情報を用いて比べたところ、「状」は医学において多用される語であることが示唆された。また、同じ「たとえる表現」の接尾辞「様(ヨウ)」と比較した結果、「様」の前には疾患名のような状態全体を表す語が見られ、用法の違いが観察された。

source:https://clrd.ninjal.ac.jp/lrw2022.html

identifier:一橋大学・国立国語研究所

identifier:元一橋大学

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