実写の動画教材を用いた110番通報訓練の実践と評価

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タイトル別名
  • Practice and Evaluation of 110 Call Training Using Live-Filming Video Materials

抄録

<p>本研究は,事件の発生状況を実写の動画で示すことによる110番通報訓練を行い,正確性と迅速性の観点から訓練効果を検討した.先行研究(豊沢・竹橋 2017)では,通報訓練を行うと1回目よりも2回目の通報の正確性と迅速性が高くなることが示されているが,事件の発生状況をイラストで示しており,現実場面との乖離が指摘されていた.そこで本研究では,より現実に近い状況である実写の動画を用いた場合にも同様の効果が生じるかを検討した.大学生65名をランダムに通報者役と警察官役に割り当て,通報者役に事件発生状況の動画を提示した後に,通報者役から警察官役に模擬的な通報を行ってもらった.さらに役割とペアを交代して,別の動画を用いて同様の通報を行ってもらった.その結果,1回目よりも2回目の通報の正確性が高くなったが,迅速性には有意な差は生じなかった.その理由として,先行研究よりも認知負荷の高い課題であったこと,犯人情報の詳細な点に注意が向いたこと,迅速性よりも正確性を優先しやすかったことなどの可能性を述べ,今後の研究のための改善点を考察した.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014093904475392
  • DOI
    10.15077/jjet.s46074
  • ISSN
    21896453
    13498290
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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