オープンアプローチによる学習指導と評価に関する実践的研究 : 小学校算数を中心に

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タイトル別名
  • A Practical Study of Teaching and Evaluation Adopting an Open-Approach Strategy : Focus on Elementary Mathematics
  • オープンアプローチ ニ ヨル ガクシュウ シドウ ト ヒョウカ ニ カンスル ジッセンテキ ケンキュウ : ショウガッコウ サンスウ オ チュウシン ニ

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抄録

オープンアプローチは,1解き方いろいろ,2答えいろいろ,3問題いろいろ,と多様性を含ん だ問題(オープンな問題)にアプローチすることを意味する.オープンアプローチによる学習指導 とは,児童がオープンな問題にアプローチし,得られた多様な答えを活かしながら,授業の目標や 児童の興味関心に沿った学習を展開する学習指導である.長年にわたる実践研究の結果,この学習 指導は,数量や図形等の概念形成に優れていること,思考力・表現力が培われること,関心・意欲・ 態度によりよい変容が見られること等,算数独自の「よさ」が徐々に見えてきた. 本紀要では,オープンアプローチに関する先行研究の成果と課題を明らかにし,この学習指導を 日常的に可能にする視点から,過去十数年の実践データを分析・総合し,学習指導過程の共有化・ 客観化を試みた.その結果,1 つの単元を見通した学習指導設計モデルを構築している.また,こ の研究からオープンアプローチの学習指導の再定義を試みている.さらに,オープンな問題を児童 に「いかにアプローチさせていくか(発散的思考)」,児童が見つけた多様な答えを「どのように算 数的・数学的に意味のある方向にまとめさせていくか(収束的思考)」という教授方略も明らかに している.

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