数種の打ち豆汁の嗜好性と機能性

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タイトル別名
  • Studies on the Taste and Antioxidant Activity of Several Traditional Uchimame Soups in Fukui
  • スウシュ ノ ウチ ゴ ノ シコウセイ ト キノウセイ

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説明

調理への活用を提案することを目的に福井県の郷土食である「打ち豆汁」を豆部分と汁に分け,その嗜好性と機能性を検討した.市販されている3種の打ち豆(黄打ち豆,緑打ち豆,黒打ち豆)から打ち豆汁を調製し,加熱時間の嗜好性への影響を官能検査で調べるとともに,機能性をみるために総ポリフェノール類の定量とDPPH ラジカル消去能の測定をおこなった.加熱時間の嗜好性への影響は,いずれの種類も30分加熱した打ち豆が,汁の青臭さと苦味が弱く,豆部分のテクスチャーがよいことがわかった.とくに緑打ち豆汁は,青臭さと苦味が弱く,甘味と旨味が強く,香りが好ましく,総合評価が高い傾向がみられた.一方,総ポリフェノールが多く,ラジカル消去能が強いのは,黒打ち豆汁の豆部分と汁,緑打ち豆汁の汁部分であった.緑打ち豆汁は,豆の食感や汁の風味が好まれ,汁の抗酸化能も強いことが示唆されるので,新しい郷土食として学校給食などに活用されることが期待される.

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