気腫性喉頭蓋膿瘍の診断・切開排膿により, 良好な治療経過を得た1例

DOI
  • 赤穂 良晃
    聖路加国際病院 救急部・救命救急センター
  • 堀江 勝博
    聖路加国際病院 救急部・救命救急センター
  • 辛 紀宗
    聖路加国際病院 救急部・救命救急センター
  • 磯川 修太郎
    聖路加国際病院 救急部・救命救急センター
  • 一二三 亨
    聖路加国際病院 救急部・救命救急センター
  • 大谷 典生
    聖路加国際病院 救急部・救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • A case report of emphysematous epiglottis abscess successfully treated withearly drainage

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抄録

<p>喉頭蓋にガスを伴う気腫性喉頭蓋膿瘍の報告は過去少ない。今回我々は, 健常成人男性に発生した気腫性喉頭蓋膿瘍を診断し, 切開排膿により良好な治療経過を得た。症例は44歳の男性。前日夜からの咽頭痛で夜間救急外来を受診した。既往歴や喫煙歴なし。喉頭ファイバースコピーで喉頭蓋左側の腫脹が見られ, 単純CT検査で同部位にairが確認された。抗菌薬投与を開始し, 夜間は気管挿管せず集中治療室へ入室した。翌日, 喉頭蓋の腫脹は増悪し, 造影CT検査で喉頭蓋内部の気腫増大と膿瘍腔が確認された。同日, 手術室で気管挿管され, 切開排膿術が施行された。手術翌日に抜管し, 第8病日に合併症なく退院した。喉頭蓋膿瘍が疑われた場合には画像検査が考慮され, 気腫を伴う場合はより迅速な切開排膿術が望まれる。</p>

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