大学の「リーダー主義」論と日本における考察

DOI
  • 齋藤 崇德
    独立行政法人大学改革支援・学位授与機構 研究開発部

書誌事項

タイトル別名
  • “Leaderism” in Universities and a Case Study of Japan: An Analysis of Policy Documents on “President’s Leadership” in Postwar Japan
  • ―戦後日本の「学長のリーダーシップ」に関する政策文書の分析―

抄録

<p>本稿の目的は,「リーダー主義」論を概観するとともに,「リーダー主義」の日本における展開を歴史的に跡付けることで戦後日本の大学経営の政策に関する新たな視点を提示することにある。近年,学長のリーダーシップについての議論が盛んであるが,本稿ではその実態ではなく,その言説に着目し,学長のリーダーシップがどう位置づけられてきたのかを分析する。このことによって実際のリーダーシップとリーダーシップ論との乖離を前提としながら,近年のリーダーシップ概念の混乱を整理し,もって戦後日本の大学経営に関する理念が持つ特質の一端を明らかにする。このため西ヨーロッパで発展してきた「リーダー主義」の議論を参照し,戦後日本の歴史を分析する。結果として,三八答申から四六答申にかけて確立した学長のリーダーシップについての三つの命題がその後も継続したことが明らかになった。ただし,その文脈は歴史的に変化してきた。このことはリーダーシップの歴史・社会的な相対性を意味している。</p>

収録刊行物

  • 大学改革・学位研究

    大学改革・学位研究 24 (0), 65-80, 2023-03-01

    独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014128338729344
  • DOI
    10.32175/kaikakugakui.2023.24005
  • ISSN
    27583716
    27583708
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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