先天性アブミ骨固着に対してアブミ骨手術を行った小児例の検討

  • 藤井 宗一郎
    大阪大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 太田 有美
    大阪大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 佐藤 崇
    大阪大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 鎌倉 武史
    大阪大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 森鼻 哲生
    市立東大阪医療センター 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
  • 猪原 秀典
    大阪大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • Stapes surgery for congenital stapes fixation in children
  • センテンセイ アブミ ホネ コチャク ニ タイシテ アブミ ホネ シュジュツ オ オコナッタ ショウニレイ ノ ケントウ

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抄録

<p>2012年4月~2020年12月に大阪大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科にて耳小骨奇形に対してアブミ骨手術を行った小児症例14例17耳について検討した(年齢3~13歳,男児8例10耳,女児6例7耳)。舩坂の分類ではmultifocal奇形が約半分を占めていた。使用したピストンはテフロンワイヤーピストン(TWP)8耳,テフロンピストン(TP)5耳,マレウスアタッチメントピストン(MAP)4耳であった。術後6か月の聴力は耳科学会の基準での成功率は94%と良好であったが,気骨導差10 dB以内は48%であり,当科で手術を施行した耳硬化症例と比較して成績は劣っていた。気骨導差はmonofocalよりmultifocal,TWP・TPよりMAPが有意に大きいことから,キヌタ骨の奇形,ツチ骨・キヌタ骨の固着等,他の奇形を伴う割合が高く,それに伴うMAP使用率の高さが要因と考えられた。</p>

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