女子大学生における学習意欲と食意識, 食行動及び身体活動との関連性

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between Learning Motivation and Lifestyle Factors Related to Diet and Physical Activity among Female College Students in Japan

この論文をさがす

抄録

<p>目的:本研究は, 女子大学生における食事や身体活動といった生活習慣に関わる要因が学習意欲に与える影響を明らかにすることを目的とし, 女子大学生を対象とした学習意欲と生活習慣に関する実態調査を行った. </p><p>方法:女子大学生348人 (18~21歳) を対象に自記式質問紙調査を実施し, 学習意欲, 栄養バランスの意識, 朝食摂取頻度や夕食摂取のタイミング, 運動習慣, 日常生活における身体活動について調査した. 学習意欲の評価指標には, 下山の意欲低下領域尺度における, 学業領域, 授業領域, 大学領域の三つの下位尺度を用いた. 有効回答が得られた解析対象者316人の各領域のスコアの中央値を基準とし, それぞれの領域における意欲低下群と対照群の2群に区分し解析を行った. </p><p>結果:学業領域の意欲低下群は対照群に比べ, 栄養バランスを意識して食事をとる者の割合が有意に低く (57% vs. 70%, p=0. 024), 就寝前2時間以内に夕食をとる者の割合は有意に高かった (27% vs. 15%, p=0. 019). 授業領域の意欲低下群は対照群に比べ, 栄養バランスを意識して食事をとる者の割合が有意に低く (57% vs. 69%, p=0. 025), 就寝前2時間以内に夕食をとる者の割合は有意に高く (30% vs. 14%, p=0. 001), 活発な生活活動 (日常生活において歩行又は同等の身体活動を1日1時間以上実施している)者の割合は有意に低かった (41% vs. 52%, p=0. 043). 大学領域の意欲低下群は対照群に比べ, 運動習慣 (1回30分以上, 軽く汗をかく運動を週2日以上実施している)者の割合が有意に低く (23% vs. 36%, p=0. 012), 活発な生活活動者の割合も有意に低かった (41% vs. 54%, p=0. 019). </p><p>結論:本研究の結果から, 女子大学生における学習意欲と食事や身体活動との関連性が示され, 生活習慣に重点を置いた教育的アプローチの重要性が示唆された. </p>

収録刊行物

  • 学校保健研究

    学校保健研究 56 (2), 138-143, 2014-06-20

    一般社団法人 日本学校保健学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ