カナダの教育行政・学校運営におけるマイノリティの「自治」と「参加」の諸形態に関する理論的考察 : ウィル・キムリッカの「リベラル多文化主義」の視点から

書誌事項

タイトル別名
  • A Theoretical Inquiry on Forms of Minorities’ “Self-Governance” and “Participation” in Educational Administration and School Management in Canada : From the Perspective of Will Kymlicka’s “Liberal-Multiculturalism”
  • カナダ ノ キョウイク ギョウセイ ・ ガッコウ ウンエイ ニ オケル マイノリティ ノ 「 ジチ 」 ト 「 サンカ 」 ノ ショ ケイタイ ニ カンスル リロンテキ コウサツ : ウィル ・ キムリッカ ノ 「 リベラル タブンカ シュギ 」 ノ シテン カラ

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抄録

ウィル・キムリッカのリベラル多文化主義によると,マイノリティの教育行政・学校運営参加の根拠は,先住民・フランス系・移民それぞれで異なる。先住民とフランス系は「ナショナル・マイノリティ」としての社会構成文化を維持するためにも,教育自治や独自の地方教育行政機関を設置運営することが正当化され得るが,移民についてはそもそも自治ではなく主流文化に統合されることを望んでおり,ただその際により公正な条件を実現させることに関心があるため,教育委員会や学校協議会に代表枠を設定する等の積極的差別是正措置や政治過程における集団代表権の保証で足りるということになる。そしてキムリッカによる分類は,実際の制度設計とも概ね合致するものとなっている。

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