環境税等により下刈りが再開・継続されたレクリエーション雑木林の林床植生の特徴

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of forest floor vegetation at a recreational coppice forest where undercutting was restarted and continued using environmental taxes

抄録

<p>環境税等による樹林管理の効果を知るために,12年前に下刈りが再開された栃木県の雑木林において,林床植生の状態を検証した。コナラが優占する落葉広葉樹林において,管理区と管理放棄区を設定し,4 m四方のコドラートによる植生調査を2021年の夏期に実施した。その際,管理区では傾斜や刈り高の異なる2条件区を用意した。その結果,計25個のコドラートにおいて118種が確認された。平均出現種数は有意に異なり(ANOVA,P<0.01),管理区の斜面下部が49.3種(N=7),同じく斜面中部が40.1種(N=9),管理放棄区が21.2種(N=9)であり,管理放棄区が著しく低い値であった。管理区の斜面中部ではヤマツツジが矮性状態で優占しており,これが斜面下部に対し平均種数が少ないことに影響していると考えられた。ヤマハギ,シラヤマギク,ノハラアザミ等のススキクラスの種も散見され,管理区のみで出現するのが特徴的であった。ただし,下刈りは夏期以降に行われるため,夏~秋に開花する高茎種は植物体上部の消失が生じ,開花が抑制されやすいことが示された。</p>

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参考文献 (8)*注記

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