高齢者のインターネット利用と健康・幸福感の関連

DOI
  • 大田 康博
    株式会社QOL84プラス 社団法人日本老年学的評価機構
  • 斉藤 雅茂
    日本福祉大学社会福祉学部
  • 中込 敦士
    ハーバード大学公衆衛生大学院
  • 近藤 克則
    千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター老年学評価研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship of internet use to self-rated health and happiness among older people
  • JAGES2016 cross-sectional study
  • ―― JAGES2016 横断断究 ――

抄録

<p> 高齢者のインターネット利用と健康や幸福との関連を分析した.要介護認定のない高齢者約2.2万人対象の調査(JAGES[日本老年学的評価研究]2016年)を用い,インターネット利用有無や利用目的が健康感や幸福感と関連があるのかを,性,年齢,学歴,所得,IADL(手段的日常生活動作),人口密度,家族構成,就労状態,友人と会う頻度を調整して,多項ロジスティック回帰分析した.その結果,インターネットを利用しない人と比べ,インターネットを友人や家族とのコミュニケーションに利用する人は健康度自己評価(オッズ比1.64, 95%信頼区間1.37〜1.97),幸福感(1.38, 1.09〜1.74)ともに高かった.一方,コミュニケーション利用のない人では有意差はなかった.以上から,障害や感染症対策等で他者との接触が困難になった場合でも,インターネットによる他者とのつながりを保つことが高齢者の健康や幸福の保持に資する可能性を示唆した.</p>

収録刊行物

  • 老年社会科学

    老年社会科学 44 (1), 9-18, 2022-04-20

    日本老年社会科学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014348397046528
  • DOI
    10.34393/rousha.44.1_9
  • ISSN
    24351717
    03882446
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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