課税・給付と行動経済学

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説明

本論文では,課税と給付の経済分析において,行動経済学の知見を用いた研究のサーベイをおこない,日本の課税・給付政策を行動経済学の観点から議論する。行動経済学とは,主体が「標準的な仮定」とは異なる仮定で動いているモデルを想定した研究の総称であり,近年では課税・給付の理論分析・実証研究においても研究が急増している。具体的には,税に関する不注意,課税・給付の複雑性がもたらす影響,退職貯蓄と年金の制度設計,納税促進,労働・教育・医療における給付の影響などが研究されている。また,理論的には最適課税との関係が研究されている。行動経済学的な知見は日本における課税・給付にかかる制度・政策を検証する新たな視点を提供し,より現実的な人間像を踏まえた制度設計を提案することができる。

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  • CRID
    1390014359397583616
  • DOI
    10.57520/prifr.151.0_83
  • ISSN
    27584860
    09125892
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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