ジャン= リュック・ゴダール『ヒア&ゼア・こことよそ』におけるモンタージュ技法について

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  • A Montage Technique in Jean-Luc Godard’s “Here and Elsewhere”

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抄録

ヌーヴェル・ヴァーグを代表する映画監督であるジャン=リュック・ゴダールが、1976 年に発表した『ヒア&ゼア・こことよそ』は、彼の70年代の創作の特徴である実験的アプローチの中でも、ヴィデオを活用した「モンタージュ技法」が顕著にあらわれた代表作である。元々は、ゴダールらが60 ~ 70 年代にかけパレスチナへ潜入し、撮影した映像を用いた反抗運動のための映画になる予定が、その反抗運動が敗北したため、その後映画の内容を大きく変え、ゴダール自身の振り返りと内省のための作品として作られた。本作では、その内容も然ることながら、当時新しいテクノロジーであったヴィデオを活用することで、ゴダール映画の特徴であるモンタージュ(編集)の技法において、さまざまな実験的な表現が試みられている。本研究では、『ヒア&ゼア・こことよそ』を取り上げ、シークエンスの構築に主軸を置き、モンタージュ技法について実践的な分析を試みる。また、この技法によって生じる効果について考察を行う。

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