日本の民主市民教育に関する一考察 : 韓国の民主市民教育を念頭に置きながら

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  • ニホン ノ ミンシュ シミン キョウイク ニ カンスル イチ コウサツ カンコク ノ ミンシュ シミン キョウイク オ ネントウ ニ オキ ナガラ

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抄録

本稿では, なぜ日本では民主市民教育が国家次元で推進されないのか, 次に研究次元ではどのような研究が行われているのか, 特に社会科教育について考察し, 最後に地方自治体ないし学校次元で実施されている授業実践について紹介する。社会科の公民領域において, 政治・経済・社会の機能・制度, 働く人々の工夫と努力を学ぶ中で, (シティズンシップ教育が求める)児童がもっと自己との関わりと社会参画への重要性に気付き, 深められるように, 社会科・公民の学習指導要領・解説・教科書を再検討し, 社会科授業カリキュラムの中でシティズンシップ教育を組み入れ, 授業単元化し, 実践研究を積み上げていくことが求められる。品川区のような一地方自治体たちが「市民科」という市民という普遍的な用語・概念に基づく教科を設置して行うだけでなく, 日本の社会科・公民がその名前を社会科・市民に改められる時, その必要性に日本の国民が気付いた時に, 日本のシティズンシップ教育・市民性教育と民主主義の教育は画期的な一歩高い段階に上ることができるであろう。

収録刊行物

  • 経済学雑誌

    経済学雑誌 123 (2), 103-116, 2023-04

    大阪市立大学経済学会

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