宮城県内の東日本大震災津波被災地で行われた海岸防災施設の復旧事業における生物多様性保全に関する事業や取り組み

書誌事項

タイトル別名
  • Attempts of biodiversity conservation in infrastructure reconstruction at coastal area in Miyagi Prefecture after the Great East Japan Earthquake.

抄録

<p>宮城県内の海岸防災施設復旧事業における生物多様性保全に関する事業や取り組みの経過と,それらの事業や取り組みがなされた場所で行われた研究や評価について解説した.宮城県内の海岸防災施設復旧事業における生物多様性保全に関する事業や取り組みとしては,防潮堤に関して復旧事業取りやめ・高さの見直し,砂浜や生物多様性保全目的のセットバック,堤体の覆砂が,海岸防災林に関して盛土を回避した保護区の設置,盛土上への海岸砂の播きだしが行われた.このような多様な生物多様性保全に関する事業や取り組みが多くの場所で行われたのは,宮城県における海岸防災施設復旧事業の特徴と考えられる.また,生物多様性保全(砂浜の保全を含む)に関する要望者や提案者に住民や環境 NPO が多く含まれる点,生物多様性保全に関する事業や取り組みに多様な専門分野の多くの専門家が関与したこと,複数の生物多様性保全に関する事業や取り組みが行われた場所があることなども特徴であると考えられる.これらの生物多様性保全に関する事業や取り組みの多くに関しては,生物多様性保全への効果がほとんど検証されておらず,これらの調査と検証が急務である.宮城県では多様な生物多様性保全に関する事業や取り組みが行われおり,様々な種類の事業の検証や評価に適した地域と思われる.また複数の事業が隣接して行われた場所もあることから,相乗効果や異なる環境の連続性確保の効果などを調べる場としても貴重であると考えられる.</p>

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