機械学習を用いた土壌群単位の大縮尺農耕地土壌図の試作—多地点土壌断面調査結果と地形および人為影響を含めた特徴量による学習—

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タイトル別名
  • Using machine learning to prototype a large-scale agricultural soil-group map: Learning from multipoint soil profile survey results, topographic indicators, and anthropogenic effects

抄録

<p>スマート農業や精密農業への土壌情報の利用には高精度かつ高解像度の農耕地土壌図が必要である.空間解析の一種であるDigital Soil Mapping(DSM)は土壌情報の更新だけでなく,高解像度の土壌図を作成することができる.そこで,本研究では農耕地土壌図の土壌情報の更新と高解像度(5 m解像度)での情報表示に向けて,基盤整備履歴が残る水田圃場へのDSMの適用可能性を検討するため,土壌群単位での予測土壌図の試作を行った.簡易土壌断面調査の結果と調査地域の空間環境情報を合わせてランダムフォレストによる機械学習を行った結果,テストデータによる予測精度は62.5%,Kappa係数は0.46であり,既往研究の結果と比べて高い予測精度が得られた.土壌群別では,グライ低地土群で予測精度が高かった一方で,低地水田土群と灰色低地土群については,両群を明確に区分することができなかった.予測土壌図の精度を示すConfusion Indexは0.64であり,グライ低地土群以外の土壌群では高い値を示し,不確かさが高い傾向であった.また,現行の包括農耕地土壌図と比較すると,灰色低地土群の分布面積が増加した一方,グライ低地土群は減少した.以上の結果から,DSMを適用することで,土壌群間で予測精度のばらつきが認められたが,農地土壌の現状を反映した高解像度の農耕地土壌図を作成できた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014426078357888
  • DOI
    10.20710/dojo.94.2_95
  • ISSN
    24240583
    00290610
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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