ハライドペロブスカイト類縁体の分子多様性が生み出す光電子物性

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タイトル別名
  • Optoelectronic Properties of Expanded Halide Perovskite Analogs Enriched by Molecular Diversity

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抄録

<p>有機・無機複合物質において,有機分子の多様性は電子物性制御に直結する重要な要素である。有機・無機複合ペロブスカイトでは,二次元構造では無機シート間に幅広いサイズの脂肪族および芳香族分子を包摂できるのに対し,三次元構造では分子が占有できる立方八面体ケージのサイズが小さいため,用いることのできる分子が限られている。拡張三次元ペロブスカイト類似体は,三次元ペロブスカイトにおけるこのような分子多様性の制限を緩和する新しい構造モチーフである。ペロブスカイト類似体では二つの金属ハライド八面体が辺共有した二量体が単位構造となっており,分子が占有できる空隙がペロブスカイト構造よりも拡張されている。 この結果,三次元無機格子中に複合化できる分子の自由度が向上し,無機格子が作るエネルギーバンド中に光学活性な分子軌道を導入することが可能となる。このような無機バンドと分子軌道の相互作用が興味深い光電子特性をもたらす。</p>

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 96 (4), 147-151, 2023-04-20

    一般社団法人 色材協会

参考文献 (26)*注記

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