操業用鋳造部品における材質の摩耗の仕組みと特性

書誌事項

タイトル別名
  • Abrasion Mechanism and Characteristics of Cast Material for Refiner Plates

抄録

使用により摩耗したリファイナーセグメントの摩耗部の観察から,なぜ金属より柔らかいパルプの叩解で高硬度の耐摩耗材料が摩耗して切れ味が落ちるのかを考察した。そして,ユーザーが実操業でリファイナー材質の耐摩耗性を評価,ランキングした結果を基に,いくつかの方法がある金属材料の実験室的摩耗試験のなかで,どの試験法がユーザーのランキングに近い結果を導くか,実験を行った。加えて,ミクロ組織画像解析,微小領域硬さ試験等を行い,重回帰分析によりその耐摩耗性への影響因子を検討した。結果として,スガ式摩耗試験の結果がユーザーのランキング結果に近く,影響因子は影響の大きい順に①共晶炭化物の硬さ,②その他の炭化物の硬さ,③共晶炭化物量,④バルク硬さ,⑤共晶炭化物最大径,⑥共晶炭化物最小径,そして⑦その他の炭化物の量,であることがわかった。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 77 (4), 305-308, 2023

    紙パルプ技術協会

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