施設入所高齢者の車椅子からベッドへの移乗動作の特徴

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タイトル別名
  • Motion Characteristics Involved When Institutionalized Elderly People Transfer Themselves from Wheelchairs to Beds
  • シセツ ニュウショ コウレイシャ ノ クルマイス カラ ベッド エ ノ イジョウ ドウサ ノ トクチョウ

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抄録

<p>要介護高齢者の車椅子からベッドへの移乗動作の特徴や福祉用具の使い方を明らかにすることを目的に,施設入所高齢者4名の移乗動作をビデオカメラで撮影し,5相にわけて観察した。所要時間は映像データから計測し,対象者の健康状態や転倒経験などは記録から情報収集した。対象者の平均年齢は90.5歳(82~96歳),転倒経験のある者が2名おり,それぞれ2回と7回であった。移乗動作では,起立相,回転相,着座相のうち2相を同時に行う者が3名いた。また,離殿をやり直す者,体幹を前屈した姿勢で回転する者,回転時に身体がふらつく者がいた。4名の移乗動作において,介助バーなどの支持物やそれを把持する時期,回転相の足の踏みかえ回数などが異なっていた。移乗動作の全所要時間は7.9~14.1秒で,起立・回転・着座相は5相の全所要時間の44~72%であった。転倒経験7回の者は全所要時間が最も短く,起立・回転・着座相の割合は49%であった。移乗動作やその所要時間などは高齢者によって異なり,転倒リスクを評価する際の手がかりになると考えられた。</p>

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