コウモリの越冬生態 : 冬のエネルギー配分に関わる多様な行動特性と気候変動の影響について

書誌事項

タイトル別名
  • Hibernation ecology of bats : brief review in terms of wintering energy considerations and climate change effects
  • コウモリ ノ エットウ セイタイ : フユ ノ エネルギー ハイブン ニ カカワル タヨウ ナ コウドウ トクセイ ト キコウ ヘンドウ ノ エイキョウ ニ ツイテ

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説明

調査手法や解析技術の発達により,コウモリの野外個体群を対象とした生態研究が幅広く行われ,哺乳類の中でも特異な進化をとげた生活史戦略の一端が解明されてきた.このうち越冬生態については,種による違いだけでなく,同種の個体群間や個体間でもバリエーションがみられている.最近では,冬眠の利益とコストというトレードオフの観点に基づく最適理論が導入され,野外で観察される体温調節行動や越冬場所利用のパターンが,どのように決定されるのかについても明らかとなってきた.こうした知見は,気候変動によってコウモリの冬眠および繁殖フェノロジーに生じる影響を予測・評価する上でも有用な情報となることが期待されている.

収録刊行物

  • 低温科学

    低温科学 81 89-97, 2023-03-20

    低温科学第81巻編集委員会

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