ストーリーテリング活動を活用したスピーキング指導:情意面とスピーキング・パフォーマンスの変化

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タイトル別名
  • English Speaking Instructions Using Storytelling Activities: Changes in Affective Dispositions and Speaking Performance

抄録

<p>日本人英語学習者にとって効果的なスピーキング指導を考えるうえで,どのようなスピーキング活動をした場合に,どのようなスピーキング・パフォーマンスや英語情意面の向上が期待できるのかに関する知見を得ることが必要である。本研究では,英語初級レベルの大学生を対象に,3カ月間にわたり4コマ程度の絵を用いたストーリーテリング活動を実施し,情意面とスピーキング・パフォーマンスの変化を調査した。その結果,情意面ではストーリーテリング活動に対する意欲や英語を学ぶ楽しさの喚起,能力認知の向上,英語や学び方への気づきが見られた。学習前後のスピーキング・パフォーマンスは,6コマの絵で示されたストーリーを語るテスト1と自分の思い出ストーリーを語るテスト2を用いて,発話量および語彙の複雑さ,構造の複雑さ,正確さ,流暢さ,ナラティブらしさ(結束性・詳細さ)の5項目で分析した。その結果,発話量と語彙の複雑さはいずれのテストにおいても大きく向上し,構造の複雑さはテスト2のみ小程度の向上,正確さはテスト1では大きな向上,テスト2では小程度の向上が見られた。流暢さはいずれのテストにおいても伸びておらず,指導の効果は見られなかった。ナラティブらしさについては,いずれのテストにおいても,つなぎ語の数や種類が少しずつ増加し,テスト1では形容詞の数や種類,副詞の数も中から大程度の変化が見られた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014648128209536
  • DOI
    10.57539/telesjournal.43.0_18
  • ISSN
    27585514
    13462504
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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