HIV-1感染急性期の症例に対するGeenius HIV-1/2 Confirmatory Assayによる判定結果と考察

  • 重見 麗
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 山村 喜美
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 岡﨑 玲子
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 松田 昌和
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 笠原 嵩翔
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 清枝 求美
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 野村 ひろみ
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 矢田 啓二
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 今橋 真弓
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 横幕 能行
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター
  • 蜂谷 敦子
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 東京医科大学
  • 岩谷 靖雅
    独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 名古屋大学大学院医学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of the Results of Testing for HIV-1 Infection by the Geenius HIV-1/2 Confirmatory Assay in Cases with Acute HIV-1 Infection

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抄録

<p>2021年,HIV感染症診断における確認検査法として,抗HIV-1/-2抗体を同時に検出できるHIV-1/2抗体確認検査法(Geenius HIV-1/2 Confirmatory Assay;以下,確認IC法)が導入された.しかし,未だ感染急性期・早期症例に対する検査実績が少なく,情報の集積が必要である.特に,急性期の各ステージ(Fiebig stage,FS)症例(I~Vステージ)と早期症例(FS VI)における,確認IC法による判定結果の信頼度と傾向,ならびにウイルス病態との関連性が明確になっていない.そこで,本研究では各急性期・早期の症例を5群(FS II~VI)に分け,確認IC法を用いて後方視的な解析を行った.その結果,全症例でHIV-1陽性判定となった群はFS V以降のみであったことから,確認IC法により信頼できる判定限界ステージはFS Vであると考えられた.一方,急性期症例での確認IC法による陽性判定は限定的であったものの,FS IVで最も陽性率が高かった.陽性判定症例群では,陰性あるいは保留判定症例群と比べ血中ウイルス量(VL)が低く,CD4陽性T細胞数と負に相関する傾向があった.これらのことから,感染急性期における確認IC法の陽性判定は,ウイルス病態の特徴を反映しているものと考えられた.</p>

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 97 (3), 90-97, 2023-05-20

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (15)*注記

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