多次元有向コヒーレンス解析を利用した脳波による情動判定

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Emotion Estimation by EEG Using Multidimensional Directed Coherence Analysis

抄録

近年,脳活動を手がかりとした情動に関する研究が行われ,脳内における情動処理のメカニズムについて多くの知見が得られるようになった.更にその知見を用いて,各種刺激が人の情動に与える影響の研究が盛んになっているとともにニューロマーケティングなどへの応用の研究も進められている.しかしながらこれまでの脳活動からの情動判定法では,fMRIのような高額で一般の会社等への普及が難しい機器を用いていたり,多くの情動判定法では判定できる情動の種類が2,3種類に限定されているといった問題もあった.そこで本研究では,生体信号でも比較的安価な測定機器で測定可能な脳波を用いて「喜び」「悲しみ」「怒り」「驚き」4種類の情動の判定法について研究を行った.20名の被験者に対し表情呈示で4種類の情動を引き起こしたときの脳波から,脳内の情報の流れの向きを考慮できる多次元有向コヒーレンス解析の結果を手がかりに情動判定した.脳内の情報の流れの向きを考慮しないコヒーレンス解析を利用した判定結果と比べたところ,喜び以外の情動で有意に高い正答率を得ることができた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014746556905728
  • DOI
    10.14923/transinfj.2022jdp7028
  • ISSN
    18810225
    18804535
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ