日本国内の森林の地上部バイオマスと気候条件、樹木機能形質の関係

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タイトル別名
  • Relationship of aboveground biomass with climatic conditions and functional traits of trees across forests in Japan

抄録

<p>森林は炭素を貯蓄・隔離する機能をもち、森林による炭素貯蓄量の増加は気候変動の緩和につながる。本研究では、炭素貯蓄量の多い森林の特徴を解明するために、森林の地上部バイオマス(AGB)を気候条件と樹木の機能形質から予測するモデルを構築した。モニタリングサイト1000に登録されている天然林51サイトを対象にAGBと気候条件(気温、降水量、乾燥度指数)、樹木の機能形質(葉面積当たりの乾燥重量(LMA)、材密度)の群集平均値、針葉樹優占度の関係を解析した。AGBは気温、降水量、乾燥度指数、LMAの群集平均値と正に、材密度の群集平均値、針葉樹優占度と負に相関した。説明変数の中で、LMAの群集平均値はAGBと最も強く相関した(r2 = 0.46)。重回帰分析とモデル選択の結果、AGBに対する気温とLMAの群集平均値の正の寄与と、材密度の群集平均値の負の寄与が選択された。AGBと材密度の群集平均値の負の相関は、針葉樹優占度の高い森林ではAGBが高く、材密度の群集平均値が低いことに起因した。本発表では針葉樹優占度に応じて場合分けして解析した結果も紹介する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998240640
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_160
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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