地域森林計画における伐採・造林の前期実績量の総括文言

DOI
  • 當山 啓介
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林千葉演習林
  • 査 世昊
    東京大学大学院農学生命科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Reviewing expression of previous period's cutting and sylvicultural achievement in regional forest plans

抄録

<p>森林法に基づいて都道府県が全国158の森林計画区に対して策定する地域森林計画では、伐採・造林等の前計画の実行結果やその評価および今期目標(計画)量を掲載することが求められている。一方で、上位計画である全国森林計画の数量と整合させるため、各地域森林計画における伐採・造林等の計画量は基本的に国から割り振られた数値に依拠しており、前期計画量と実績が大きく乖離する場合も多い。本研究では森林計画の実態の一側面を明らかにするため、各地域森林計画において伐採・造林の前期実績に関して評価・総括している文言を網羅的に分析した。計画量と実績の比(実行率、実行歩合)は主に表形式でほぼ必ず記載されているものの、その実行率を評価・総括せず、目標を下回った等の事実しか示さない場合もあった。実行率の低さの原因として材価や林業採算性の低迷等を言及する場合が多かったが、それらは計画策定時よりも明確に悪化したのでなければ事前に見通せたことであり、計画の見通しの甘さの言い訳として使われていたといえる。実行率低迷の原因として他に、労働力不足、間伐から主伐もしくは伐捨間伐から搬出間伐への重点移行等も多く挙げられていた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998370432
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_208
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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