「森林サービス産業」の観光分野における取り組み

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タイトル別名
  • “Forest-related Service Industry": Initiatives in the field of tourism

抄録

<p>森林の中で、観光旅行者に人的サービスを提供する事業の一例にエコツアーガイド業がある。例えば、屋久島では1990年代初頭に屋久島自然休養林(ヤクスギランド・白谷雲水峡)を一日かけてガイドが案内するエコツアー商品が開発された。当初は、参加者一人当たり15,000円程度のツアー費は高額だと思われたが、こうした市場が徐々に成長し、今では150人とも200人ともいわれるプロのガイドが屋久島の地域産業を形成している。近年では知床や小笠原などの原生的な森林をフィールドとしたエコツアーガイド業が定着するとともに、里地や里山などの身近な森林におけるガイドツアーも普及してきた。一方で、起業には資格や許認可は不要であり、携帯電話さえあれば始められる仕事だとも言われている。参入障壁の低さ、廃業の容易さ故に、産業としての理解の遅れにもつながっていると考える。一部地域ではガイドの登録・認定が制度化されているものの、この枠組みにとらわれずに活動するガイドは多い。産業としての発展に向けて、子供たちの憧れの仕事として広く知られるようになるためにも、ガイド産業という何らかの枠組みが必要な時期に来ているだろう。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998414080
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_24
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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