低密度植栽にて生産した木材の節の状況

DOI
  • 松本 純
    大分県農林水産研究指導センター林業研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Knots in wood produced by low density planting

抄録

<p>近年、林業の低コスト化における取組として、植栽密度を2000本/ha以下にする低密度植栽が注目されている。低密度植栽は従来の植栽密度(3000本/ha~)と比較して、植栽や間伐におけるコスト縮減効果が見込まれる一方で、林冠の閉鎖が遅れることから枝の発達並びにそれに伴う材質の低下が懸念される。しかし、材質や節の状況に関するデータは少ないことから、大分県に位置するスギが複数品種植栽された密度試験地(46年生、1500本/ha、3000本/ha)にて節の状況を調査した。九州のスギ在来品種であるシャカイン・ヤマグチの2品種について、密度別に立木を3本ずつ伐採(計12本)し、約3mごとに玉切りした。併せて円盤を採取し樹幹解析に供したほか、3番玉までを長さ3m程度、随を含む厚さ6㎝の板に加工した。取得した板について節の数及び大きさを計測し、密度・品種間で比較した。3000本/haと1500本/haで節の大きさや分布を比較したところ、節の大きさは同程度~低密度の方がわずかに大きい傾向が見受けられた。一方、品種間の比較では節の数、大きさ共に差が見られ、植栽密度以上に品種が及ぼす影響の方が大きいと考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998465280
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_317
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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