MIG-seq法を用いたフタバガキ科樹木セラヤの遺伝的変異と集団構造の評価

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タイトル別名
  • Evaluation of genetic variation and population structure in <i>Shorea curtisii</i> (Dipterocarpaceae) by MIG-seq

抄録

<p>東南アジアの熱帯雨林は、高い生物多様性を誇る一方で、農業や森林伐採による自然植生の破壊が進行しており、その保全は国際的な重要課題である。遺伝的多様性を考慮した森林の保全・再生には、現存する樹木集団の遺伝的変異パターンとその形成過程を考慮する必要がある。現在の東南アジアの熱帯雨林樹木は氷期サイクルに伴う気候変動や海水面変動の影響を受けており、この影響は遺伝的変異の地理的パターンを解析することで明らかにされてきた。本研究では、主要なフタバガキ科樹木であるセラヤ(Shorea curtisii)の遺伝的変異と集団構造をMIG-seq法を用いて評価した。ボルネオ島集団の遺伝的多様性はマレー半島集団より低く、マレー半島とボルネオ島間には明確な遺伝的分化が見られた。また、本研究から推定された遺伝的構造から、一部のマレー半島集団においてボルネオ島集団で優占する遺伝的クラスターが検出され、これは2地域の分岐後に遺伝子流動があった可能性を示唆している。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998522752
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_399
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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