北海道の冷温帯林におけるササの地上部バイオマス量、高さ、密度の関係

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タイトル別名
  • Relationships between aboveground biomass, height, and density of <i>Sasa</i> species in cool-temperate forests in Hokkaido

抄録

<p>北海道の冷温帯林では林床にササが優占する特徴的な森林生態系がよく見られる。こうした森林生態系におけるササ群落の機能的特性を理解する一助とするため、道内3サイト(足寄、中川、天塩)において、単位面積あたりのササの地上部バイオマス量(以下、バイオマス)、稈高、稈密度、林床の光環境(rPPFD)を調べ、変数間の関係やサイト間の違いを分析した。優占するササの種類はサイトによって異なり、足寄ではミヤコザサ、中川ではクマイザサ、天塩ではチシマザサが分布していた。バイオマスは足寄よりも天塩・中川で有意に大きくなっていた。バイオマスはrPPFDと正の相関があったが、増加はrPPFD30%ほどで頭打ちとなった。また、足寄は天塩・中川よりも上限値が小さかった。これらは、バイオマスは光以外の要因(e.g., ササの種特性、土壌の養分可給性など)にも依存していることを示唆した。バイオマスは稈高、稈密度と正の相関があったが、稈高と稈密度の効果の大きさは足寄と天塩・中川とは異なっており、優占するササの種類の違いがバイオマスの差に影響していることを示唆した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998530560
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_458
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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