作業道における枝条を用いた法面保護工の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Study of slope protection work using branch on a strip road

説明

<p>近年,豪雨災害が激甚化しており,森林作業道では盛土法面の崩壊などの問題が生じている。本研究では,作業道開設時に発生する伐倒木の枝条を盛土法面保護に有効活用できないかと考え,枝条による法面保護の効果について検証した。試験地は,東京農業大学奥多摩演習林内の2021年に開設された作業道の盛土法面とした。幅1.8m,法長1.8mの試験区を6区画設定し,直径20cm(径小),40cm(径大)に束ねた枝条を,1段,2段施工した4条件とバラ置き,無施工を加えた6条件とした。観測期間は2022年6月~11月とし,流出土砂量,表面流量を観測した。</p><p>その結果,径小2段の流出土砂質量は無施工より20%少なく,表面流量は40%少なかった。バラ置きの流出土砂質量は無施工より84%少なく,表面流量は28%多くなった。一方,径大1段では,流出土砂量と表面流量ともに無施工より多く,束状では土砂を堆積させる効果はあるが,表面流を集中させて侵食を増大させる可能性が高いと考えられる。バラ置きは表面流が法面に到達することなく分散排水される可能性が大きいことが示され,盛土表面が見えなくなるように枝条を敷き詰めることが盛土法面保護に有効であると考える。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998610176
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_556
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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