2019年、2020年の林業労働災害の特徴

DOI
  • 猪俣 雄太
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域
  • 山口 浩和
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域
  • 中田 知沙
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林業工学研究領域

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of forestry occupational accidents in 2019 and 2020

抄録

<p>林業の死傷年千人率は全産業の平均値の10倍ほどであり、発生率は高く、林業の労働災害の低減が求められている。死亡災害の事例は全数公表されていることもあり、調査・分析がこれまで行われている。一方、林業全体の死傷災害については、起因物や事故の型の分析が行われているものの、作業に着目した分析は近年、行われていない。そこで、厚生労働省が所有する2019年と2020年の死傷病報告を作業ごとに分類し、林業の死傷災害の傾向を分析した結果、林業死傷災害の39%は伐倒作業時に発生しており、17%が造材作業時に、16%が造林作業時、11%が集材作業時に発生していることが分かった。各作業の災害割合の経年推移をみると、伐倒作業時の災害割合は高い値を維持し、造材作業は減少傾向、集材作業はあまり変化がないことが示された。一方で、造林作業は2010年~2015年に減少していたが、近年は増加傾向であることが分かった。死亡災害と同様、死傷災害も伐倒作業時に多く発生しているが、近年は造林作業時に発生している災害が増えている実態が明らかとなり、造林作業時の対策の必要性が示された。</p>

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キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998659712
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_572
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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