日本産ゴヨウマツの外生菌根菌群集構造

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タイトル別名
  • Ectomycorrhizal fungal communities in <i>Pinus parviflora</i> forests across Japan

抄録

<p>ゴヨウマツは、北海道から本州、四国、九州の山地に自生するマツ科マツ属の日本固有樹木である。本研究では、ゴヨウマツ林分における外生菌根菌(以下、菌根菌)の群集構造を明らかにするため、成木の菌根の種組成を調査した。国内6林分(北海道、山形県、長野県、栃木県、愛媛県、宮崎県)のゴヨウマツ成木の周辺で5×5×10cmの土壌を30コア採取した(計180コア)。採取した土壌から成木の根を取り出し、実体顕微鏡下で観察して菌根の形態類別を行った。類別された計3119 tipsの根端からCTAB 法でDNAの抽出を行い、rDNAのITS領域の塩基配列を用いて菌種の同定を、葉緑体DNAのtrnL領域の塩基配列から宿主の同定を行った。その結果、国内のゴヨウマツ林分では200OTU以上の菌根菌が観察され、ベニタケ科、ヌメリイグチ科、フウセンタケ科のOTUが多く検出された。特にベニハナイグチ(Suillus spraguei)はすべての自生地で高頻度に検出されたため、ゴヨウマツの定着や成長に重要な役割を果たすことが示唆された。発表ではゴヨウマツ林分で観察された菌根菌の詳細を報告するとともに、群集構造を決定する環境要因についても考察する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998669184
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_634
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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