放射性物質高濃度汚染地域における森林内の放射性セシウムの分布

DOI
  • 阪田 匡司
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 篠宮 佳樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 大橋 伸太
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 奥田 史郎
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 眞中 卓也
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 坂下 渉
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 三浦 覚
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Distribution of radiocesium in forests in highly radioactively contaminated areas

抄録

<p>福島第一原子力発電所事故後、福島県内のいくつかの森林において、放射能汚染の実態調査が継続的に行われており、事故後10年以上経た現在、森林に沈着した放射性セシウム(RCs)の大部分は土壌表層に保持されていることがわかってきた。しかし、立ち入りが制限されている帰還困難区域内の森林においては調査例が乏しく、十分な実態把握がなされていない。そこで、帰還困難区域内を中心に福島県浪江町、飯舘村、南相馬市内のスギ、アカマツ、コナラが優占するそれぞれ6林分(計18林分)において、2021年および2022年に地上部(葉・枝・樹皮・幹材)、地下部(落葉層、鉱質土層(深さ0-5、5-10、10-15、15-20cm)を採取し、RCs濃度を測定した。地下部のRCs現存量の垂直分布について、すべての林分において土壌表層(深さ0-5cm)に最も多く蓄積していた。地上部のRCs濃度については林分によって大きく異なり、特にコナラの葉や枝のRCs濃度はその他の樹種に比べて高い傾向がみられた。また、地下部RCs蓄積量に対する地上部の葉や枝のRCs濃度比もコナラで高い傾向が見られたが、スギの1林分で非常に高い地点があり、樹種だけでなく立地条件による影響も示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014790998725632
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_664
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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