ジェット長を制御するためのインク物性,主として動的表面張力に関する研究

DOI
  • 齋藤 将史
    京セラドキュメントソリューションズ株式会社技術本部
  • 佐武 健一
    京セラドキュメントソリューションズ株式会社技術本部
  • 森田 直己
    山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Research on Ink Properties, Primally Dynamic Surface Tension to Control Jet Length

説明

<p>ピエゾヘッドから噴射されたインク滴は,1滴に合一せず複数の液滴に分かれたまま着弾すると,ミストやサテライトの問題が生じる.そこで,滴の合一に至るまでの,液滴の先頭および後端位置,ジェット長などの噴射挙動を詳細に観察したところ,液滴の合一性は噴射開始直後の液滴後端位置と相関があり,かつ駆動電圧には依存しない事を見出した.一方,インク毎に後端位置は異なっており,インクの粘度,表面張力,密度から計算されるオーネゾルゲ数と相関があることが示された.特に表面張力については,短時間側の動的な表面張力値をHua-Rosenの近似式を用いて予測することで,界面生存時間80μsでの表面張力値が最も相関よく説明できることを見出した.また,流速の移流計算,VOF (volume of fluid) 値の移流計算,気液界面の曲率計算に高精度アルゴリズムを採用することで,分滴する過程の再現性を高めたシミュレーションを行うことができ,実験観察の結果が再現され有効なインク設計ツールとなることが示された.</p>

収録刊行物

  • 日本画像学会誌

    日本画像学会誌 62 (3), 208-217, 2023-06-10

    一般社団法人 日本画像学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014945747196672
  • DOI
    10.11370/isj.62.208
  • ISSN
    18804675
    13444425
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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