三重県志摩沖におけるアカハタ <i>Epinephelus fasciatus</i> の成熟と性転換

  • 川瀬 大輔
    三重大学大学院生物資源学研究科魚類増殖学教育研究分野
  • 淀 太我
    三重大学大学院生物資源学研究科魚類増殖学教育研究分野 三重大学大学院生物資源学研究科附属鯨類研究センター
  • 小川 清宏
    三重大学大学院生物資源学研究科附属紀伊・黒潮生命地域フィールドサイエンスセンター 附帯施設水産実験所
  • 船坂 徳子
    三重大学大学院生物資源学研究科魚類増殖学教育研究分野 三重大学大学院生物資源学研究科附属鯨類研究センター
  • 吉岡 基
    三重大学大学院生物資源学研究科魚類増殖学教育研究分野 三重大学大学院生物資源学研究科附属鯨類研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Gonadal maturation and sex reversal in blacktip grouper <i>Epinephelus fasciatus</i> off Shima Peninsula, Mie Prefecture, central Japan
  • 三重県志摩沖におけるアカハタEpinephelus fasciatusの成熟と性転換
  • ミエケン シマオキ ニ オケル アカハタ Epinephelus fasciatus ノ セイジュク ト セイ テンカン

この論文をさがす

抄録

<p>三重県志摩沖の熊野灘で釣獲したアカハタ264個体について生殖腺の組織学的観察を行った結果,雌が230個体,雄が21個体,間性が13個体であった。雌は6~9月,特に6~8月に成熟期の個体が多く出現し,GSI も高かった。雄は周年排精状態であったが,組織像と GSI から7月が精子形成のピークと考えられた。これらから,繁殖盛期は6~8月と推測された。標準体長と GSI の関係から,雌の成熟体長は約170 mm と考えられた。雄については全個体が排精状態であったため成熟体長は不明であった。間性の最小個体(188 mm SL)より小型の個体はすべて雌で,間性の最大個体(268 mm SL)より大型の個体はすべて雄であったこと,雌の成熟体長が間性や雄の最小体長よりも小さいことから,本種は雌性先熟の性転換を行うと判断され,性転換開始体長はおよそ190 mm SL と推測された。</p>

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 70 (2), 149-156, 2022

    日本水産増殖学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ