遺伝性末梢神経障害のリハビリテーション医療

  • 大竹 弘哲
    社会医療法人財団慈泉会相澤病院リハビリテーション科

書誌事項

タイトル別名
  • Rehabilitation Medicine for Hereditary Peripheral Neuropathies

抄録

<p>遺伝性末梢神経障害として,Charcot-Marie-Tooth病(CMT)と家族性アミロイドーシスについて解説した.</p><p>CMTは緩徐進行性の運動感覚ニューロパチーを呈し,緩徐進行性にADLが低下し,有効な治療は確立されていない.CMTに対する筋力トレーニングが過用を招くとする報告がみられ負荷量を調整すべきであるが,有酸素運動やストレッチは有効とされている.一般的に生命予後には影響が少ない疾患であるが,長い罹病期間における日常的な生活の管理が重要で,肥満や糖尿病などの生活習慣病に伴う心血管系の合併症を避けていきたい.</p><p>一方,家族性アミロイドポリニューロパチーは無治療の場合,10~15年で致命的な状態に陥る心筋障害を伴い,心臓リハビリテーションに準じた対応が必要である.左室駆出率を保ちつつ心不全に至ることが多いとされ,心肺運動負荷試験の結果をもとにして訓練を進めることが望ましい.</p>

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参考文献 (11)*注記

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