書誌事項
- タイトル別名
-
- Recanalization of an occluded artery of Percheron causing acute bilateral thalamic infarction
説明
<p>症例は87歳女性.主訴は意識障害,最終健常確認時刻から1時間32分で搬送された.来院時神経所見は両側瞳孔散大・対光反射消失,除脳硬直肢位,Babinski徴候陽性であった.CTAで左後大脳動脈交通前部(P1)の閉塞が疑われ,脚部(P2)以遠は左内頸動脈から後交通動脈を介して描出された.MRIで両側視床梗塞を認め,P1から分岐するPercheron動脈閉塞を疑いt-PAを静注した.その後血管造影検査を施行しP1の血栓回収を試みたところ自然再開通し,症状は改善した.脳底動脈が開存しているにも関わらず両側視床梗塞を認めた場合はP1に着目し,血栓回収を企図して血管造影検査を検討する必要がある.</p>
収録刊行物
-
- 臨床神経学
-
臨床神経学 63 (6), 375-378, 2023
日本神経学会